中古住宅の購入とデューデリジェンス(Due Diligence)

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中古住宅の購入とデューデリジェンス(Due Diligence)

2017/12/08 blog 記事の目次

デューデリジェンス(Due Diligence)とは、投資家(購入者)が投資判断(購入判断)のために実施する調査のことです。

企業のM&Aや不動産投資の際、対象不動産の価格交渉や投資(購入)の是非を判断するための詳細な物件調査が、不動産デューデリジェンスです。

対象の不動産(土地+建物)について物理的調査、法律的調査、経済的調査を実施します。

目的は、対象不動産の隠れた瑕疵のチェックや将来の必要経費の算定、現在および将来の市場性を把握し、投資(購入)の是非、価格交渉などの根拠・裏付けの材料を得ることです。

一般の方が中古住宅を購入する時も、デューデリジェンス(Due diligence)って必要なんじゃないかと思うのです。

中古住宅のインスペクションは、不動産デューデリジェンスの物理的調査のそのまた一部の建物状況調査と言えます。

中古住宅購入の際、インスペクションは購入前にぜひ実施すべきだと思います。必須だと言いたいくらいです(^^)。

↓下記の関連ページもご覧ください。

「住宅デューデリジェンス」のすすめ|住宅診断(ホームインスペクション)ナビ
「住宅デューデリジェンス」のすすめ|住宅診断(ホームインスペクション)ナビ
※住宅デューデリジェンスは私の造語です(^^)。造語というほど大したことはないのですが、今まで目にしたことはありません。

不動産デューデリジェンスでは物的調査、法的調査、経済的調査を実施

デューデリジェンス(Due Diligence)はカタカナ表記なのでデューディリジェンスとも言ったりします。

知ってる人は「デューデリ」とか「DD」なんて言う場合もあります。

不動産(土地+建物)のデューデリジェンスでは、物理的調査、法律的調査、経済的調査を実施します。

不動産デューデリジェンスの調査
不動産デューデリジェンスの調査

不動産デューデリジェンスにおける物件調査の3つの観点

不動産デューデリジェンスでは「物的」「法的」「経済的」の3つの観点から物件調査を実施します。

物的調査

土地の状況調査

土地の形状、境界、接道状況、電気・ガス・水道の引き込み状況、土壌汚染、地盤状況などを調査します。

建物の状況調査

建物は、面積、構造、築年数、内装・外装・躯体・設備の劣化状況、メンテナンス状況、耐震性などを調査します。

法的調査

都市計画法、遵法性(建築基準法・消防法など)、許認可関連書類の有無などを調査します。

経済的調査

地域経済の動向、人口動態などの地域の動向や、地価、賃料、需給バランスなどの不動産市場性について調査します。

企業や投資家が不動産デューデリジェンスをする理由

そもそも不動産売買や不動産投資では、対象物件についての情報は、売り手は熟知していても、買い手には不明な点が多い状態です。

買い手と売り手の情報格差(情報の非対称性)が前提になるので、その情報格差を埋めるために、買い手側がリスクヘッジとして「不動産デューデリジェンス」を実施します。

中古住宅購入前のインスペクションは不動産デューデリジェンスのごく一部分の調査

「不動産デューデリジェンス」の物理的調査には、建物状況調査として建物状況、設備状況、修繕更新費用のほか、立地状況、環境リスク、地震リスクなどの調査項目があります。

中古住宅購入前のインスペクションは、物理的調査のうちの建物状況調査の建物状況、設備状況の調査にあたると思います。

図にするとこんなイメージです。

中古住宅購入前のインスペクション
中古住宅購入前のインスペクション

中古住宅購入前には最低限、第三者の専門家にインスペクションしてもらってから購入しないと、心配じゃないでしょうか?

本来、不動産(住宅+土地)の購入は、一般家庭においては最大級の投資なので、念には念を入れ、「現在の市場価値」はもちろん特に「将来の資産価値や市場性」も考慮に入れ決断をすべきテーマです。

企業などが、不動産(建物+土地)の購入や投資の際に不動産デューデリジェンスをもとに購入や投資の判断をするなら、一般の方が不動産(住宅+土地)を購入する際には、家計のリスクヘッジとして、住宅デューデリジェンスを実施するのはごく常識的なことのように思います。

ということで、中古住宅の購入前には、最低限、建物の状況調査であるインスペクションは必須だと思います(^^)

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