不動産の折込チラシ・広告を見る際のちょっとしたコツ

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不動産の折込チラシ・広告を見る際のちょっとしたコツ

2018/03/13 blog 記事の目次

今回の内容は、折込チラシ・広告を見る際のちょっとしたコツについてです。

主に中古住宅の一戸建ての折込チラシ・広告を見る際の基本事項です。

個人的に、不動産の折込チラシを見るのは面白いのでよく見ます。

折込チラシの内容を見るだけでも、売主さんや仲介業者さんなど、広告主の企業姿勢や意図が見えてくるように思います(^^)。

不動産の広告についての参考
不動産広告の見方(基本編)【不動産ジャパン】
不動産広告の見方(禁止事項編)【不動産ジャパン】
不動産広告の見方(物件別)【不動産ジャパン】
「不動産広告あらかると」(PDF:13.0 MB)-不動産公正取引協議会連合会
↑不動産公正取引協議会連合会が一般の消費者向けに配布しているパンフレット。一般の方が「広告」を見るときに必要な知識・見方がわかりやすく解説されています。※中身は良いけどファイル容量が大きくダウンロードに時間がかかります(^^;
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会-相談&違反事例-

チラシやネットに掲載されている物件は一部の物件

中古住宅の物件では、チラシやネットに掲載されている物件は一部の物件と考えておいたほうが良いです。

本当に良い物件は、仲介業者さんのオフィスに行かないと情報を得られないことが多いです。

本当に自分が理想とする物件を見つけるためには、労力はかかりますが、いくつかの業者さんに伺い、関係づくりをしておくことが必要です。

複数の業者さんに行くと、業者さんの違いもわかりますし、良い担当者にも会えるかもしれません。

中古住宅で消費税・仲介手数料がかかる場合とかからない場合

中古住宅は消費税がかかる場合とかからない場合があります。

同時に、仲介手数料がかかる場合とかからない場合があります。

目安は「取引態様」です。

中古住宅の物件の取引態様は、「媒介(仲介)」「売主」「代理」の3つのいずれかです。

取引態様が「媒介(仲介)」ならほとんどの場合、売主は個人なので、その場合は消費税はかかりません。

取引態様が「売主」ならほとんどの場合、売主は業者なので、その場合は消費税はかかります。

つまり、取引態様を見れば、およそ、消費税がかかるかかからないかがわかります。

同時に、仲介手数料がかかるかかからないかもわかります。

売主が個人の中古住宅は消費税はかかりません

中古住宅の場合、ほとんどの物件は、売主が個人です。

売主が個人の中古住宅の売買には消費税がかかりません。

売主が個人の場合は、業者に仲介を依頼しているので、取引態様は「媒介(仲介)」になります。

つまり、取引態様が「媒介(仲介)」の場合は、ほとんどの物件の売主は個人です。

ただし、仲介手数料(物件価格×3%+6万円)がかかります。

さらに、仲介手数料には消費税が課税されます。

売主が業者の中古住宅は消費税がかかります

一般的に、業者が売主になっている新築住宅や中古住宅では、土地に対しては消費税はかかりませんが建物には消費税がかかります。

業者が中古住宅を買取って販売している場合などは取引態様が「売主」となっています。

建物がリノベーション済みなどの場合も多いです。

売主が業者の中古住宅は消費税がかかります。

取引態様が「売主」の場合は仲介していない(媒介契約を結んでいない)ので、もちろん、仲介手数料はかかりません。

取引態様が「売主」の場合は、「売主につき仲介手数料は不要」などと目立つように記載されているかもしれませんが、建物に対して消費税がかかります。

中古住宅で消費税・仲介手数料がかかる場合とかからない場合の例
取引態様 媒介(仲介) 売主
売主 個人 業者
土地 2,500万円 2,500万円
建物 1,500万円 1,500万円
合計(土地+建物) 4,000万円 4,000万円
仲介手数料 4,000万円×3%+6万円=126万円
消費税 126万円×8%=10.08万円 1,500万円×8%=120万円
TOTAL 4,136万800円 4,120万円

取引態様が「売主」の物件は消費税額から建物代金・土地代金がわかります

一般的に、業者が売主になっている新築住宅や中古住宅では、土地に対しては消費税はかかりませんが建物には消費税がかかります。

例えば、業者が売主になっている4,296万円の中古住宅では、4,296万円(税込)とチラシなどには記載されています。

消費税がいくらかがわかれば、建物代金がわかり、土地代金がわかります。

たとえば、TOTAL金額が4,296万円(税込)であっても、下記のように内訳が違うことがあります。

消費税がいくらかがわかれば、建物代金がわかり、土地代金がわかる例
  内訳その1 内訳その2
TOTAL 4,296万円(税込) 4,296万円(税込)
消費税 96万円 120万円
建物 96万円÷8%=1,200万円 120万円÷8%=1,500万円
土地 4,296万円-96万円-1,200万円=3,000万円 4,296万円-120万円-1,500万円=2,676万円

もしその周辺に同じような規模や条件の土地が販売されていれば、該当物件の土地が割安なのかどうなのかがわかるかもしれません。

交通の利便の「徒歩1分=80m」

不動産の広告では、80mを徒歩1分と表記することが決まっています。

ただし、信号の待ち時間や、坂道は考慮されていませんので、実際はもっとかかる場合もあります。

例えば「駅から物件までが徒歩5分」と表記されていても、駅と物件との間に、信号のある横断歩道が3つもあれば、たぶん徒歩5分以上かかるでしょう。

実際どれくらい時間がかかるかは、現地で確認するしかありません。


また、80m未満は1分と表記するルールですので、0.5分とか0分という表記はありません。

さらに、分の小数点以下は切り上げて表記するのがルールです。よって1.5分なら2分と表記されます。

例えばチラシや広告に、A物件は駅から徒歩5分、B物件は駅から徒歩6分と表記されていても、実際はA物件は4.9分でB物件は5.1分かもしれません。その場合。A物件は駅から392m(4.9×80m)、B物件は駅から徒歩408m(5.1×80m) になります。

チラシや広告では1分の差であっても、実際には408m-392m=16m くらいしか差がない場合もあり得ます。

これも、実際のところを現地で確認するしかありません。

平方メートルと坪の変換

土地や建物の広さは、平方メートルと坪の両方が記載されていると思いますが、「m2×0.3025=坪」は覚えておくと便利です。 例えば、延床面積が130m2なら130m2×0.3025=39.325坪となります。 土地面積が60坪なら、60坪÷0.3025=198.347m2となります。
平方メートルと坪数の換算
m2と坪の換算(Google)
入力欄に数値を入力するだけで「m2 → 坪」の換算でも「坪 → m2」の換算でもすぐ表示されます。

建物の建築年月

建物が「いつ建てられた」かは、耐震性に関連するひとつの重要な指標です。

なぜなら、建物が建てられた時期(年代)によって建築基準法の耐震性の基準が異なるからです。

建築基準法の耐震基準は、大きな地震が起きるたびに新たな知見が盛り込まれ、逐次強化されています。

特に耐震基準が大きく切り替わった下記のタイミングは、基本知識として押さえておきましょう。

  • 【旧耐震基準】~1981.05
  • 【新耐震基準】1981.06(昭和56年6月1日)~
  • 【2000年基準】2000.06(平成12年6月1日)~

チラシなどにある、建物の「築年月」「建築年月」と記載されている箇所が目安になります。

※耐震基準の時期は、建物の完成日ではなく「建築確認証明書(建築確認の台帳写し証明)」および「検査済み証」の日付で確認するのがポイント。

↓下記のページで確認できます。

用途地域

「用途地域」は、中古住宅の広告ではかならず表記する事項ではありませんので、チラシや広告には表示されていないことがほとんどですが、チェックされることをおすすめします。

建物を建ててもよい場所である「市街化区域」は、大きく「住居系」「商業系」「工業系」の3つに大別され、さらに利用目的に応じて12種類の「用途地域」が指定されています。

注目すべきは、住宅が「商業系」「工業系」の用途地域にも建っていることです。

なぜなら、工業系の「工業専用地域」以外の11の用途地域すべてに、住宅を建ててよいからです。

例えば、商業系、工業系の用途地域内の住宅を購入した場合、今現在はお隣が住宅でも、将来、そのお隣が商業施設に建て替わる可能性があるのです。

もちろん、商業系、工業系の用途地域内の住宅がダメということは全くありませんが、一般的な住環境としては「住居系」が理想です。

一戸建てならば「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」が理想です。それぞれ下記のように定義されています。

第一種低層住居専用地域
低層住宅の良好な環境を守るための地域。小規模なお店や事務所を兼ねた住宅、小学校、中学校などはOK。
第二種低層住居専用地域
主に低層住宅の良好な環境を守るための地域。小学校、中学校のほか、150m2までの一定のお店などはOK。
12種類の「用途地域」と一戸建て住宅の建築可否
用途地域名 一戸建て住宅の建築の可否
住居系 第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
商業系 近隣商業地域
商業地域
工業系 準工業地域
工業地域
工業専用地域 ×

用途地域は役所のWEBサイトや都市計画課などで閲覧できますし、都市計画図としても販売されています。

前面道路

土地に接続している道路も中古住宅の広告ではかならず表記する事項ではありませんので、チラシや広告には表示されていないことがほとんどですが、チェックされることをおすすめします。

少なくとも「道路の幅(幅員」)と「位置指定道路」のチェックをおすすめします。

建築基準法では、幅(幅員)が4m以上の建築基準法上の道路に2m以上土地が接していないと住宅を建てることはできないとされています。

仮に幅員が4m未満の場合、道路の中心線から2m離れた位置からしか建物が建てられません。セットバックといいます。

つまり、自分の土地でも、セットバックが必要な場合は、セットバックの場所は自由に使えないことになります。

また、位置指定道路という場合があります。分譲地などで通り抜けできない道路などが位置指定道路に定められていることが多いです。

位置指定道路は私道です。

一般に、国・都道府県・市区町村などの公的機関が管理している道を公道といい、私人が所有し管理している道を私道といいます。

分譲地などの私道の場合、共有名義になっていることが多く、基本的に共有者の了解を得ずに自由に使えません。また共有者全員で道路の管理をする義務があります。

その他

逆に、チラシや広告からではわからないけれども、押さえておきたい事項があります。

下記などは、必ず現地で確認されることをおすすめします。

水道管

水道管の口径を確認します。理想は20mm管です。

現在は20mm管が標準ですが、昔の住宅では13mm管でした。

将来建て替えなどで20mm管を引かなければならない場合、場合によっては、工事費用がかなりかかる場合があります。

また13mm管の場合、単に2階にトイレを増設したい場合でも水圧が足りないのですぐに設置できないということもあり得ます。

擁壁

擁壁がある場合は、現行の施工基準に合っているか、十分な強度があるかなども、チェックしなければなりません。

高さが2m未満の擁壁では建築基準法上の届け出が不要なので、法令などが求める施工基準に適合していないものも多いのです。

仮に擁壁の強度が弱い場合、大雨や地震で崩れてしまうかもしれません。あるいは、工事をし直す際、現行の施工基準で作ると、とても費用がかかることがあります。

隣地との高低差

隣地との高低差は、チラシなどの平面図や配置図だけではわかりません。

現地で確認するしかありません。

隣地との高低差があると、日当たりや水捌けなどの良し悪しが変わってくることがあります。

例えば物件周辺の住宅地が傾斜地になっている場合、南が低く北が高い傾斜地を「南だれ」、逆に、南が高く北が低い傾斜地を「北だれ」と言いますが、「北だれ」の場合、隣接する南側の住宅の日影ができやすく、季節によっては、終日日光が当たりにくいということもあり得ます。

現場を見に行く時は、晴れの日のほうが日当たりを把握しやすいです。また、夏と冬など季節によっても太陽の位置が違うことも考慮し、物件を見る必要があります。

理想的な物件を探すのは、とても労力が必要です。

少しでも、効率よく物件を見るためには、現地に行く前にある程度、物件を選定することが重要です。

もちろん、見れるならより多くの物件に足を運ぶのが良いです。場数を踏むと見る目も養われます。

仮にそうだとしても、チラシや広告の物件情報を見る目も養っておくに越したことはありません。

また、チラシや広告のわかりやすさ、正確さなどは、広告主の業者さんの企業姿勢が現れていることもあります。

例えば、インターネットの広告で良さそうな物件を見つけて、問い合わせをしたら「ちょっと前にすでに売れました」とかいう場合。

これは「おとり広告」です。本来契約済みの物件は、掲載不可です。

こういう業者さんはちょっと注意が必要かもしれません(^^)

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