中古住宅購入と自己責任と住宅診断(インスペクション)について

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中古住宅購入と自己責任と住宅診断(インスペクション)について

2017/12/30 blog 記事の目次

中古住宅の購入には買い手側の自己責任がともないます。

中古住宅の売買の多くは「売り手も個人」も「買い手も個人」です。

中古一戸建て住宅でも中古マンションでも当てはまります。

ところで、一般的に、個人間取引は自己責任が基本です。

最近、個人同士で簡単に商品の売買ができる、ネットのフリーマーケットやスマホのフリマアプリが流行っています。

その一方で、ネット取引においてトラブルのが多いのは個人間取引です。

実際、国民生活センターの東京都消費生活総合センターのサイトには、フリマアプリの注意点として、

  • 個人間取引はリスクの伴う取引だと認識した上で利用する
  • 取引相手や商品等について十分に情報を収集し、取引は慎重に行う

と注意を促しています。

「個人間取引は自己責任が基本」が強くうたわれています。

翻って、売り手も買い手も個人の中古住宅の売買では、買手は「個人間取引」だと認識しておくくらいがいいと思います。

「中古住宅購入は自己責任が基本」くらいにとらえておくべきです。

そういった認識のもと、購入予定物件については、業者まかせにせず、自分なりにしっかり調べたり、自身の目で物件をよく確かめておくことが、あとで後悔しない中古住宅の購入につながると思います。

フリマアプリのトラブル~個人間取引は自己責任、リスクを伴います ~とらぶるの芽(No.50) | 東京くらしWEB
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フリマアプリのトラブル~個人間取引は自己責任、リスクを伴います~(PDF版)
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実際の中古住宅売買では仲介業者さんがサポートはしてくれますが…

売り手も買い手も個人の中古住宅売買では、一般的には、仲介業者さんに取引をサポートしてもらいます。

宅地建物取引業者である仲介業者さんの役割は、物件の売却希望者と購入希望者とをマッチングさせることや、取引(売買契約)がスムーズにおこなわれるようサポートするのが仕事です。

具体的には、取引物件についての情報収集、物件調査、価格査定、現地案内や、取引条件についての交渉や調整をします。さらには、契約成立に向けての重要事項説明書の交付と説明、契約書の作成と交付、契約の履行手続きに関連する一連の業務を担ってくれます。

宅地建物取引業者である仲介業者さんは「専門家としての注意をもって仲介業をする義務を負う」ことが期待されています。いわゆる「善良なる管理者の注意義務(善管注意義務)」があるので、取引においてトラブルが起きないよう、専門家としてサポートしてくれているはずです。

それにもかかわらず、売買契約後、物件について買主が「事前に把握していなかった」「事前に説明がなかった」という事項が発覚し、トラブルになることがあります。

一般的に、重要事項説明では、取引に影響を及ぼす法令や権利関係、物件の状態などの説明も含まれます。

ところが、仲介業者による宅地建物取引業法で定められた物件の調査範囲や説明範囲と、購入者の理解度や期待値にギャップがあったり、仲介業者側の説明不足があったりして、トラブルになることがあります。

はっきり、仲介業者の調査義務違反、説明義務違反が問題となることもあります。

また、そもそも売主が専門家ではない個人の場合、物件についての現状認識不足や情報提供不足がトラブルの原因になる場合もあります。

中古住宅は個人間取引と認識しておく

「売り手も個人」も「買い手も個人」である中古住宅売買は、実際には仲介業者がサポートしてくれるので、純粋な個人間取引ではありません。

しかし「中古住宅は個人間取引」だと認識しておくくらいが良いと思います。

万一トラブルが起きた際は、最終的には、売主の瑕疵担保責任が問われます。

ただ、実際には、対象物件について、売主自身も把握していなかった不具合や瑕疵、または、仲介業者も把握しきれなかった不具合や瑕疵があるケースもあり、なかなか買主の意向どおりにトラブルの決着がつきにくい場合があります。

仮に問題が発覚し、売主が瑕疵担保責任を負うことになったとしても、一旦、住みはじめた家について、あれやこれや、打合せをしたり補修してもらったりするのは、相当に面倒なこと。

できれば避けたいものです。

そのような購入リスクを少しでも軽減するために、買手側の自己責任として、最低限、建物のインスぺクション(住宅診断)を実施し、事前に建物の状態について把握されることをおすすめします。

個人間取引は自己責任が基本

国民生活センターの東京都消費生活総合センターのサイトには、フリマアプリの注意点として、

  • 個人間取引はリスクの伴う取引だと認識した上で利用する
  • 取引相手や商品等について十分に情報を収集し、取引は慎重に行う

と注意を促していることはすでに説明しましたが、
「個人間取引は自己責任が基本」ということが強調されています。

ネット通販やフリマアプリでは、売り手の過去の売買実績について買い手が評価する仕組みがあったり、また届いた商品が気に入らない場合は返品できるルールなどによって、買い手の購入リスクを小さくする仕組みが用意されていたりします。

また、万一、購入商品に問題があっても、商品の価格がそれほど高くなければ、購入者側はあきらめもつくかもしれません。

でも中古住宅売買ではそうはいきません。個人の売主を評価する仕組みはありませんし、物件の引き渡し後に気に入らないからと簡単に返品もできません。

なにより、高額なので、あきらめるわけにもいきません。(^^;

やはり「中古住宅」の購入は「個人間取引」だという認識を持ち、後で後悔しないために、自分自身でしっかり物件について調べておくべきだと思います。

自己責任として購入リスクを少しでも無くしておくべきです。

そのリスクヘッジの一つとして、最低限、建物のインスぺクション(住宅診断)をされることをおすすめします。

今回は「中古住宅」の購入は個人間取引だと認識し、購入リスクは自己責任という考え方が必要だというお話しをしました。

個人間取引で最も高額商品のひとつである「中古住宅」を購入するなら、自己責任として購入前に物件調査は必須だと思います。

「中古住宅」を購入するなら最低限、建物のインスぺクション(住宅診断)は必須だと思います。

もちろん、物件の調査は建物だけでなく、立地の市場性についても、また対象の土地そのものについても、自身でいろいろ情報収集し、調べておくことをおすすめします。

例えば、土地の地盤調査は仲介業者の義務ではありませんので、一般的には、重要事項の説明で、地盤の強度についての説明はありません。

仮にその土地が軟弱地盤であることを仲介業者が知っていれば、重要事項で説明する義務はあるとされている程度です。

でも購入者の立場からは、地盤が軟弱か強固かは重要事項です。事前に調べておきたい項目です。

また、立地の自然災害に対するリスクについても事前に調べておきましょう。

短時間の集中豪雨等で、河川が氾濫した場合の浸水が想定される区域なども重要事項の説明項目ではありません。

これも、洪水浸水想定区域図・洪水ハザードマップなどによって事前に調べておきたい項目です。

その他、あわせて、土砂災害警戒区域、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、などもチェックされることをおすすめします。

このように、建物だけでなく土地についても十分調べておかなければ、中古住宅の買い手としては、安心できないと思います。

国土地理院の土地条件図
地理院地図で土地条件図(「数値地図25000(土地条件)」)
地理院地図 表示用凡例
※表示用凡例を見ながら、土地条件図を見るとわかりやすいです。一部エリアのみ。
国土交通省ハザードマップポータルサイト
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揺れやすい地盤 災害大国 迫る危機:朝日新聞デジタル
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