海外サイトで再認識したインスペクションの重要なポイント2つについて

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海外サイトで再認識したインスペクションの重要なポイント2つについて

2017/12/11 blog 記事の目次

前回、住宅のデューデリジェンスについて見た海外サイトでは、いくつか再認識した重要事項がありました。

その中で特に重要だと思った解説は

  • 「売り主から提供された情報とは別に、買い手が独自に第三者の情報源をもとに調査する。」
  • 「デューデリジェンス期間中には買い手側が独自の調査をし、すべての情報を確認するのは買い手側の責任です。」

という箇所です。

要するに、住宅のデューデリジェンスは、

  • 買主側が買主自身のために実施する
  • 買主側の自己責任として実施する

ということです。

あたりまえのようにも思いますが、住宅のデューデリジェンスの目的・意義において、かなり重要な要素が含まれているように思われます。

住宅のデューデリジェンスは買主側の立場で実施するもの

「住宅のデューデリジェンスは買主側が買主自身のためにを実施する」というのは、言い方を変えると「住宅のデューデリジェンスを依頼された専門家(専門業者)は、買主側に立ってデューデリジェンスを実施する」ということになると思います。

実は日本でもすでに実施されている企業や投資家が行う「不動産デューデリジェンス」も、買い手側(投資家側)の立場で実施されます。

今回、海外サイトから、住宅のデューデリジェンスも買主側の立場で実施するものだということを再認識しました。

これが何を意味するかというと「中古住宅購入前のインスペクションを依頼されたインスペクション業者、インスペクターは、100%、依頼主側つまり買主側に立って物件調査すべき」だということです。

なぜかというと、中古住宅購入前のインスペクションは住宅のデューデリジェンスの一部分だからです。

不動産デューデリジェンスと住宅のインスペクション
不動産デューデリジェンスと住宅のインスペクション

購入前に住宅のデューデリジェンスを実施するのは買い手側の責任

さらに「デューデリジェンス期間中には買い手側が独自の調査をし、すべての情報を確認するのは買い手側の責任です。」という説明。

これはつまり購入する側の自己責任について強調しているんだと思います。

これも当然といえば当然だけど、重要な指摘だと再認識しました。

中古住宅の取引は多くが個人間取引と言えます。多くの物件は売主が個人だからです。

一般に、中古住宅の取引では、仲介業者が売主と買主を仲介(媒介)していますが、仲介業者は対象物件の状態について全く不具合がないことを保証しているわけではありません。

よって、購入者側は自己責任として、念には念を入れて購入物件についての情報を収集し検討すべきなのです。

例えば近年、ネット取引においてトラブルの話題が多いのは個人間取引です。ネットのフリーマーケット、スマホのフリマアプリで簡単に個人同士で商品の売買ができます。

でも個人間取引は自己責任が基本です。ネットの取引でも同様です。

実際、国民生活センターの東京都消費生活総合センターのサイトには、フリマアプリの注意点として、

  • 個人間取引はリスクの伴う取引だと認識した上で利用する
  • 取引相手や商品等について十分に情報を収集し、取引は慎重に行う

と注意を促しています。

フリマアプリのトラブル~個人間取引は自己責任、リスクを伴います ~とらぶるの芽(No.50) | 東京くらしWEB
フリマアプリのトラブル~個人間取引は自己責任、リスクを伴います ~とらぶるの芽(No.50) | 東京くらしWEB
フリマアプリのトラブル~個人間取引は自己責任、リスクを伴います~(PDF版)
フリマアプリのトラブル ~個人間取引は自己責任、リスクを伴います~(PDF版)

あらためて、個人間取引で最も高額商品のひとつである「中古住宅」を購入するなら、自己責任として購入前に物件調査せずにはいられないと思います。

「中古住宅」を購入するならインスぺクションは必須だと思う所以です。

インスペクションも買主が独自に自己責任で実施すべき

「住宅のデューデリジェンスは買主が独自に自己責任で実施すべき」であるなら、デューデリジェンスの一部である「インスペクションも買主が独自に自己責任で実施すべき」という結論になります。

仮に、売主さん側ですでに物件のインスペクションを実施して問題なかったとしても、買主として独自にインスペクションを実施すべきということです。

購入を検討している住宅物件について、売主さんや仲介業者さんからの情報を参考にはしつつも、それとは別に、買主として独自に第三者の情報源をもとに物件調査する必要があるということです。

海外サイトの住宅のデューデリジェンスの説明から、あらためて中古住宅購入時のインスペクションについて重要だと思うポイントは下記の2点です。

  • インスペクション業者、インスペクターは、100%、依頼主側つまり買主側に立って物件調査すべき
  • 売主さん側でインスペクションが実施されていてもなお、買主側は自己責任としてインスペクションを実施すべき

インスペクションの依頼主が買い手側の場合、インスペクション業者、インスペクターは第三者ではあっても中立ではなく買い手側の味方であるべきです。

完全に買主側の立場で物件調査をする専門家でなくてはなりません。

このことを明確に宣言できるインスペクション業者、インスペクターさんなら信用できるかもしれません。(^^)

そして、売主側や仲介業者さんからの情報は参考にしつつも、買主の自己責任としてインスペクションを実施することが、良い中古住宅を手に入れるカギなのではと思います。


「本当に重要なことはすべて、自分で発見しなくてはならない。」

これは私の最も好きな言葉のうちのひとつです。

プロフェッショナルマネジャー(ハロルド・ジェニーン著)という本の最終章で見つけた言葉です。

今回この言葉をあらためてかみしめました(^^)

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